歯列矯正を検討する際、「インビザラインとワイヤー矯正、どっちが早く終わるの?」と疑問に思う方は多いでしょう。
治療期間の違いはもちろん、それぞれの装置の特徴や日常生活への影響も知っておきたいポイントです。
この記事では、治療期間を中心に、インビザラインとワイヤー矯正を比較しながら、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
インビザライン矯正とワイヤー矯正の治療期間はどっちが早い?
矯正治療の期間は、歯並びの状態や治療の範囲によって個人差がありますが、一般的にワイヤー矯正のほうがインビザラインよりも治療期間が短くなる傾向があります。
ワイヤー矯正は固定式の装置で一度装置をつけると患者様の力では外すことができません。そのため24時間常に力をかけ続けることができ、効率よく歯を動かすことが可能です。
一方、インビザラインは取り外し可能なマウスピース型矯正装置であり、1日22時間以上の装着が必要となります。そのため、自己管理が不十分で装着時間が短かったり装着方法が不適切な場合には効果が得られにくく治療期間が延びる可能性もあります。
ただし、軽度の症例ではインビザラインのほうが短期間で終わるケースもあるため、自分に合った方法を歯科医師と相談することが大切です。
インビザライン矯正とワイヤー矯正の治療費用はどっちが安い?
インビザラインとワイヤー矯正の治療費用は、一般的にワイヤー矯正の方が安い傾向にあります。ワイヤー矯正は装置が比較的シンプルで、治療方法も長年の治療実績から確立されているため、全体矯正で約60万~100万円が相場です。
一方、インビザラインは精密な3Dシミュレーションやカスタムメイドのマウスピースが必要となるため、全体矯正では約80万~120万円程度かかることがあります。
ただし、ワイヤー矯正でも裏側矯正を行う場合・セラミックブラケットやホワイトワイヤーなどの目立ちにくい素材を使用する場合などには追加料金が発生してスタンダードなワイヤー矯正よりかなり高額になる場合もあります。
また、部分矯正や軽度の症例であれば、ワイヤー矯正とインビザライン矯正の費用差は縮まるまたは逆転することもあります。
どちらの方法でも治療の内容や医院によって費用に幅があるため、複数のクリニックで見積もりを取るのが良いでしょう。
インビザライン矯正とワイヤー矯正の期間・費用以外の違い
インビザライン矯正とワイヤー矯正では期間と費用以外にも様々な点で違いがあります。
それぞれにメリットとデメリットがあり、どちらがいいか一概にいうことはできません。
ご自身のライフスタイルや性格と照らし合わせて、どちらの治療法が向いているのか、よく検討しましょう。悩んだ時は歯科医師と相談するのが良いでしょう。
見た目
インビザラインは、薄くて透明なマウスピースを使用するため、装着していてもほとんど目立ちません。
接客業や営業職など、人前に出る機会の多い方にとっては、見た目への影響が少ない点が大きなメリットです。
対して、ワイヤー矯正は金属製のブラケットとワイヤーが歯の表面に取り付けられるため、目立ちやすいのが特徴です。
審美性を考慮した白や透明の素材を使った装置もありますが、歯の表面にブラケットやワイヤーが固定されるので完全に目立たないわけではありません。
矯正中の見た目を重視する場合は、インビザラインが適しています。
通院頻度
インビザラインは、基本的に途中で計画変更はありません。治療開始前に計画されたもの通りに作製されたマウスピースをご自身の管理のもと段階的に交換していくため、通院は1~3カ月に1回程度と少なめで、通院の負担を軽減できます。
これに対してワイヤー矯正は、歯科医師による調整が行われないと歯が動いていかないため、1カ月に1回程度の通院が必須となります。
忙しくて頻繁な通院が難しい方には、通院回数の少ないインビザラインが向いていると言えますが、対面でのサポートを重視する方にはワイヤー矯正が安心かもしれません。
しかし、インビザラインでもサポートがないわけではなく、最近では遠隔による管理システムも充実してきているため、そのようなシステムを取り入れている医院を選ぶのも選択肢の一つです。
矯正器具の管理
ワイヤー矯正は、装置が歯に固定されているため、基本的に自分で取り外すことはできません。
ブラケットやワイヤーが外れたり壊れたりした際には、速やかに歯科医院で対応してもらう必要があります。
インビザラインは、自分でマウスピースを着脱できる点が特徴で、清掃や装着の管理も自分で行います。
ただし、1日22時間以上の装着が重要で、装着時間や装着状態、また装置交換タイミングの自己管理ができないと治療が遅れる可能性があります。
また、食事や歯磨きの際は取り外すため、紛失しないように管理することも求められます。ご自身の生活スタイルや性格に合わせた選択が必要となります。
痛みや違和感
ワイヤー矯正は、歯を動かす力が一度に強くかかるため、調整後に痛みを感じやすい傾向があります。
また、口腔内でワイヤーやブラケットが粘膜に当たり、口内炎などのトラブルが起こりやすいというデメリットもあります。
インビザラインは、段階的に少しずつ歯を動かす仕組みになっているため、痛みが比較的少なく、違和感も抑えられます。マウスピースの素材が滑らかで、口腔内への刺激が少ない点も、快適性において大きな利点です。
インビザラインとワイヤーの痛さの比較についてはこちらもご覧ください。
食事のしやすさ
インビザラインは、食事の際にマウスピースを取り外せるため、普段通りの食事を楽しむことができます。
食材の制限もなく、硬いものや粘着質なものも問題ありません。一方、ワイヤー矯正では、装置が歯についている状態で食事をする必要があるため、硬いものや装置にくっつきやすい食品(ガム、キャラメルなど)は避ける必要があります。
また、装置に食べ物が挟まりやすく、見た目や衛生面での気配りが求められる点がデメリットといえるでしょう。
歯磨きのしやすさ
インビザラインは、マウスピースを取り外せば、通常通りの歯磨きが可能です。歯ブラシやフロスの使用も簡単で、口腔内を清潔に保ちやすい環境が整っています。
一方、ワイヤー矯正は、装置の隙間やワイヤーの周辺に汚れが溜まりやすく、専用の歯ブラシや歯間ブラシを使った丁寧なケアを行っていても磨き残しが生じやすいです。
せっかく歯並びを整えても虫歯や歯周病が進行してしまうと非常にもったいないです。手入れのしやすさを重視する方にはインビザラインの方が向いています。
インビザライン矯正やワイヤー矯正の治療期間を短縮する方法
矯正治療は治療期間がかかるもの、とわかっていても治療期間が短く終わるに越したことはありません。
その分調整量がかからなくなったり、虫歯や歯周病のリスクが減らせたりしますし、何よりモチベーションの低下が起こらないうちに治療が完了すればご自身の理想のゴールを達成しやすいです。
治療期間を短縮するために行えることを、以下でご説明いたします。
口腔環境を衛生的に保つ
矯正治療中は、口腔内に装置があることで歯磨きがしづらくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
これらのトラブルが起こると、治療を一時中断せざるを得ず、その分だけ治療期間が長引いてしまう可能性があります。
インビザラインの場合はマウスピースを取り外して丁寧に歯磨きができるため、比較的清潔を保ちやすいですが、それでも毎日のセルフケアは欠かせません。
ワイヤー矯正の場合は、専用の歯間ブラシやフロス、ワンタフトブラシなどを活用して、歯と装置の隙間までしっかり清掃することが大切です。
ご自身での丁寧なケアに加えて。定期的な歯科医院でのプロフェッショナルケアを受けることで、虫歯や歯肉炎の予防ができ、矯正治療をスムーズに進めることができます。
また、プロのチェックを受けることで虫歯や歯周病が発生していても初期の段階で発見することができ、万が一の時にも対応がスムーズです。
加速装置を使う
矯正治療の進行を早める手段として、近年では「加速装置」と呼ばれる医療機器の利用が広がっています。
これは、微細な振動や特殊な光を口腔内に与えることで、歯を支える骨の代謝を促進し、歯の動きを早める効果が期待されるものです。
使用時間は1日5〜20分程度で、患者さんが自宅で簡単に装着できるのが特徴です。
インビザラインにも対応している機種があり、マウスピースと併用することで、治療期間の短縮が見込めます。
ただし、すべての症例に有効とは限らず、効果の程度にも個人差があるため、導入を希望する場合は担当の歯科医師とよく相談する必要があります。
費用が別途かかる点にも注意が必要ですが、矯正を早く終わらせたい方には有効な選択肢の一つです。
全体矯正ではなく部分矯正にする
矯正治療の期間は、動かす歯の本数や範囲によって大きく変わります。全体矯正は奥歯まですべての歯を整えるます。
奥歯は根っこもしっかりしていて動かすのに時間がかかる上に細かい噛み合わせの調整も必要になるため、平均で1年半〜3年ほどの治療期間が必要とされます。
しかし、気になる部分だけ(主に前歯部分)を整える「部分矯正」であれば、数カ月〜1年ほどで治療が完了するケースもあります。
インビザラインでも部分的な矯正に対応しているタイプがあり、前歯に原曲した軽度な乱れだけを整えるような治療が可能です。
ただし、部分矯正は歯並び全体のバランスに影響を与えることがあるため、適応症例は限られます。
どの範囲をどの程度整えるかについては、しっかりと検査を受けた上で、歯科医師の診断を仰ぐことが重要です。
期間の短縮だけに目を向けて部分矯正を洗濯してしまうと長期的な口腔内の健康を損なうことにもなりかねませんので注意が必要です。
インビザラインで歯列矯正を検討されている方は、高知市の「アポロニア歯科クリニック」へご相談ください
アポロニア歯科クリニックでは、インビザライン専門の矯正治療を行っており、患者さま一人ひとりの歯並びやライフスタイルに合わせた最適なプランをご提案しています。
インビザラインでは透明なマウスピースで目立ちにくく、取り外しが可能なため、日常生活にも取り入れやすいのが特徴です。
「できるだけ早く矯正を終えたい」「費用や期間について詳しく知りたい」といったお悩みにも丁寧に対応いたします。
初回相談は無料ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。ご予約やご相談はWebからも受け付けております。