マウスピース矯正は、目立たず快適に歯並びを改善できる治療法として注目されていますが、その効果に不安を感じている方も多いかもしれません。
実際に効果を実感するには、治療の進行状況や適切なケアが重要です。この記事では、マウスピース矯正の効果が現れるまでの期間や、効果を最大限引き出すための注意点について詳しく解説します。
失敗しないために必要なポイントを押さえ、より確実な治療を進めましょう。
【前提】マウスピース矯正とは
マウスピース矯正とワイヤー矯正の違い
マウスピース矯正とは、少しずつ形の異なる透明なプラスチック製のマウスピースを交換していきながら歯並びを改善する矯正方法です。
インビザラインが代表的なマウスピース矯正の一例で、取り外しができるため、食事や歯磨きの際に不便を感じにくく、装置自体も歯にフィットした形状で透明なためワイヤー矯正に比べて目立ちにくい点が大きな特徴です。
一方、ワイヤー矯正は、歯に直接ブラケットを取り付け、その間にワイヤーを通して歯を動かす方法です。ワイヤー矯正には装置が金属色のもの、白色の物、と種類はありますがマウスピース矯正よりも矯正中の見た目が気になることが多いです。
また、でこぼことした装置の器具が口内の粘膜に当たって痛みを感じたり、食事や歯磨きの際にワイヤーが邪魔になったりすることもあります。
マウスピース矯正はその目立ちにくさと取り外しの便利さから、特に若い成人の患者様に人気があり、見た目や日常生活への影響を最小限に抑えつつ治療を進めることができます。 ただし、効果を実感するためには、しっかりとした装着時間や正しいケアが必要です。
マウスピース矯正で歯が動く仕組み
マウスピース矯正では、透明なマウスピースを使用して歯を少しずつ移動させます。治療計画に基づいて作られたマウスピースはご自身の歯と少しずつズレがあるように設計されていて、このズレが歯に適切な力をかけ、歯の周りの骨の変化を起こすことで動かしていきます。
マウスピースは始めの歯並びからゴールの歯並びに少しずつ近づいていくように数十枚に渡り作られていて、1枚のマウスピースを1週間程度使用して歯が動いたら次のマウスピースに交換する、そうすると新たなズレがまた歯を動かす、ということを繰り返しながら進めて行きます。
1枚のマウスピースで約0.25mm歯が動き、歯が動く仕組みは、アライナーがしっかりと装着されていることが前提です。装着時間を守り、指示通りに交換を行うことで、理想のゴールへと近づいて行きます。
インビザラインで歯が動く仕組みについて、詳しくはこちらもご覧ください。
マウスピース矯正は本当に効果ある?
マウスピース矯正は、歯並びを改善する効果が十分にあります。特にインビザラインなどの透明マウスピース矯正は、軽度から中等度の歯並びの不正を治療するのに適しています。
マウスピースは患者様ごとにカスタムメイドして作られ、歯にフィットするよう作製されるため、計画的に歯を少しずつ移動させることが可能です。
効果が現れるまでには一定の期間が必要ですが、着実に歯並びは改善します。装着時間を守ることが最も大切で、通常は1日22時間の装着が推奨されます。
矯正装置をつけている間しか歯に力がかからないため、患者様ご自身の装着時間の管理が必要で、治療を途中でやめずに続けることで、最終的には希望する歯並びに近づけることができます。
ただし、重度の歯列不正や骨格の問題など、治療対象に制限がある場合もあるため、事前に歯科医師との相談が重要です。専門的なアドバイスを受けながら進めることで、より効果的な結果を得ることができます。
マウスピース矯正の効果はいつから実感できる?
マウスピース矯正の効果は、治療開始から数週間〜数か月で実感できるようになります。
初期段階では歯のわずかな動きを感じる程度ですが、一般的には14枚目(約3ヶ月目)あたりから目に見える変化を感じる方が多いとされています。
特に前歯の移動が目的の場合は、4枚目(約1か月)ほどで変化を実感できることもあります。一方で奥歯の移動を伴う場合は、効果がわかりにくいケースもあります。
効果を最大限に得るには、1日20〜22時間の装着と定期的な通院が重要です。
マウスピース矯正のメリット
見た目が目立たない
マウスピース矯正の最大のメリットの一つは、その見た目が目立たないことです。ワイヤー矯正と違い、透明で薄いプラスチック製のマウスピースを使用するため、装着していてもほとんど目立ちません。
これにより、矯正治療をしていることを周囲に気づかれにくく、仕事や学校、日常生活においても自信を持って過ごすことができます。
特に成人や社会人の方にとっては、この点が大きな魅力です。従来のワイヤー矯正では、金属のワイヤーやブラケットが目立ち、見た目に気を使うことが多かったため、マウスピース矯正は非常に人気があります。
痛みや違和感を感じにくい
マウスピース矯正は、痛みや違和感が少ない点が大きなメリットです。インビザラインでは、約1週間ごとに形の異なるマウスピースを交換し、1枚につき約0.25mmずつ歯を動かします。
歯に力をかけるため多少の痛みは伴いますが、コンピュータでシミュレーションされた計画に沿って進めるため、痛みは最小限に抑えられます。
また、アライナーは表面が滑らかで、頬や唇の粘膜を傷つけることがほとんどなく、ワイヤー矯正に比べて快適に装着できるのも特長です。急激な力が加わらないため、強い痛みをきたしにくく、治療を続けやすい点も支持されています。
自身で着脱ができる
マウスピース矯正のもう一つの大きなメリットは、装置を自分で着脱できることです。ワイヤー矯正では歯科医師による調整が必要で、装置を外すことができません。
しかし、マウスピース矯正は食事の際や歯磨きの際にマウスピースを自分で取り外し、装着することができるため、非常に便利です。この自由度が高い点は、患者様にとって大きな魅力です。
食事をする際に装置を外せるため、食べ物が装置に絡まったり、歯磨きがしにくくなることもなく、口内の衛生状態を保ちやすくなります。また、装着時間を守りつつも、必要に応じて外せることで、より快適に矯正治療を進めることができます。
マウスピース矯正のデメリット
マウスピースの管理が必要
マウスピース矯正のデメリットの一つは、マウスピースの管理が必要だという点です。ワイヤー矯正は一度装置を装着すればそのまま矯正が進むため、患者様側での管理がほとんどありません。
しかし、マウスピース矯正は自分で装置を着脱するため、その管理が重要になります。食事の際や飲み物を摂る際には必ずマウスピースを外し、適切に保管する必要があります。
外した後はケースに入れて保管しないと、マウスピースを紛失したり、破損したりすることがあります。管理の手間を減らすために、持ち歩き用のケースや清掃セットを活用することが推奨されます。
また装着時間の管理も重要です。さらに、マウスピースを外して食事や歯磨き後にすぐに装着しないと、装着時間が足りず、矯正効果が得られないこともありますので、アプリなどを活用して充分な装着時間をきちんと管理することが大切です。
適応されない症例がある
マウスピース矯正は全ての症例に適応できるわけではありません。特に、複雑な歯並びや顎の位置に問題がある場合、マウスピース矯正が効果的でないことがあります。
例えば、歯の大きな移動が必要な場合や、歯列に大きなズレがある場合、ワイヤー矯正の方が適している場合があります。
また、歯周病や虫歯が進行している場合にも、マウスピース矯正を行うことは難しいことがあります。
歯の健康状態が不十分な場合は、治療を進める前に適切な治療を行う必要があります。したがって、マウスピース矯正を選択する前には、歯科医師との詳しい相談が重要です。
歯科医師の力量で成果が変わる
マウスピース矯正の成果は、歯科医師の技術や経験に大きく左右されるというデメリットもあります。
特に、マウスピース矯正では精密な計画が必要となり、歯科医師がしっかりとした治療計画を立てなければ、思うように歯が動かないこともあります。
歯科医師は患者様一人ひとりの歯並びに合わせてマウスピースをデザインし、定期的に調整を行うことと、治療進行中の細かい管理が求められます。
治療中に何らかの問題が生じた場合、歯科医師の経験による判断と技術に頼る部分が大きいため、信頼できる歯科医師に依頼することが非常に重要です。 治療の経過をしっかりとフォローしてくれる歯科医院を選ぶことが、成功するための鍵となります。
マウスピース矯正の効果を実感するためのポイント
マウスピースの装着時間を守る
マウスピース矯正で効果をしっかり実感するためには、1日22時間以上の装着時間を守ることが最も重要です。
マウスピースは、歯に持続的な力をかけることで少しずつ動かしていく仕組みのため、装着時間が短いと歯の動きが遅れたり、後戻りが起きたりすることもあります。
装着時間が不足すると、歯がマウスピースの形に適応しきれず、次のマウスピースにうまくフィットしないこともあり、治療が計画通りに進まなくなる原因になります。その結果、追加の調整(リファインメント)が必要になるケースもあります。
効果を高めるためには、食事や歯磨き以外の時間は常に装着しておくことが理想です。
食後は速やかに歯磨きをして再装着する習慣をつけましょう。また、スマートフォンのタイマーや専用アプリを使って装着時間を記録・管理するのもおすすめです。 日々の装着時間を意識することで、より確実に歯の動きを感じやすくなり、スムーズな治療につながります。
マウスピースの交換時期を守る
マウスピース矯正で効果をしっかり実感するためには、適切なタイミングでマウスピースを交換することが重要です。 インビザラインを代表とするマウスピース矯正治療は歯科医師の作成した治療計画に基づいて進められ、患者様自身でマウスピースを交換していくスタイルですが、交換が早すぎても遅すぎても歯の動きに影響が出てしまいます。
例えば、歯が十分に動いていない段階で次のマウスピースに進むとフィットせず、矯正力が適切にかからなくなることがあります。 浮きがある場合は、チューイーを使って密着させることが大切です。それでも合わない場合は、交換を数日遅らせる必要があります。
一方で、交換が遅れすぎると歯の移動が停滞し、治療期間が延びてしまうこともあるため、スケジュール管理が欠かせません。また、順番を飛ばして交換することも治療の乱れにつながるため厳禁です。
マウスピース矯正は、計画通りに進めることで確実な変化を実感しやすくなります。スケジュール管理アプリなどを活用して確実に交換時期を把握しましょう。 装着時間が足りず、交換時期を変更しなければならない場合は歯科医師に相談して指示を仰ぐのが安心です。
マウスピース矯正で効果が出るか不安な方は、高知市の「アポロニア歯科クリニック」へご相談ください
マウスピース矯正に対する不安や疑問を抱えて矯正治療への一歩が踏み出せない方もいらっしゃるかと思います。
アポロニア歯科クリニックでは、矯正治療ではインビザラインを専門に扱っており、経験豊富な歯科医師が一人ひとりに最適な治療計画を立てて、効果的な矯正治療を提供しています。
矯正治療の進捗や結果に不安がある方も、当院の歯科医師がしっかりとサポートいたしますので、安心して治療を進めることができます。
もし、マウスピース矯正に関して詳しく知りたい、またはお悩みがある方は、お気軽にアポロニア歯科クリニックにご相談ください。
初回のカウンセリングでは、あなたの歯並びや口腔環境をしっかり確認し、最適な治療方法をご提案いたします。オンラインでの予約も受け付けておりますので、ぜひご連絡ください。
あなたの理想の歯並びを一緒に目指しましょう。