インビザラインの平均枚数はどれくらい?枚数が決まる要因を歯科医師が解説|アポロニア歯科クリニック|高知県高知市の歯医者

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医療コラム TOPICS

<この記事を監修した人>

アポロニア歯科クリニック 院長 日野謙一郎

院長の日野は、インビザラインの上位認定であるダイヤモンド・プロバイダーとして豊富な経験と治療実績を生かし、難症例にも対応できる精密な診断力と治療計画立案力に定評をいただいております。 ISCD公認CERECトレーナー資格を持ち、審美歯科・補綴・CAD/CAM治療と矯正治療を併用した総合的/全顎的な治療も可能です。地域住民の健康増進と地域医療の発展に向け、各種イベントやセミナーを企画・開催し、情報を発信しています。

インビザラインの平均枚数はどれくらい?枚数が決まる要因を歯科医師が解説

 

インビザライン治療では、どれくらいのマウスピース枚数が必要になるのか気になる方も多いはずです。

一般的な平均は50枚前後といわれますが、実際の枚数は歯並びの状態や治療計画、移動が必要な量によって大きく変わります。

本記事では、インビザラインの平均枚数の目安や、枚数が増減する理由をわかりやすく解説します。治療期間を正確に把握したい方や、自分の症例だとどれくらい必要なのか知りたい方は、ぜひ参考にしてください。


インビザラインの平均枚数は50枚前後


インビザライン治療で使用するマウスピースの枚数は、一般的に50枚前後が目安とされています。これは、歯並び全体をバランスよく動かし、理想的な位置へ導くために必要なステージ数に基づいた平均値です。


1枚のアライナーで動かせる量は約0.25mm程度ですので移動量の多い場合や複雑な症例であればこれより多い枚数が必要となりますし、ごく軽度の矯正であればこれより少ない枚数で終了することができます。


また、年齢や口腔内状態によっても必要枚数は異なります。年齢が上がったり治療済みの歯が多いと、考慮すべきことが増えるため枚数も増える傾向にあります。

このように必要枚数は患者さまによって大きく異なるため、まずは自分に合った治療プランを立ててもらうことが重要です。


インビザラインの平均的な交換頻度


インビザラインのマウスピースは、一般的に7日〜10日に1回のペースで交換するのが基本です。

マウスピースは1枚ごとに歯を約0.25mm動かすよう設計されており、治療開始直後や動きにくい部分にアプローチするステージでは長めに装着するよう指示される場合もありますが、歯科医師の指示通りに決められた期間しっかり装着することで、次のマウスピースへスムーズに進めます。


最近では加速装置の併用や治療計画によって5日で交換が可能になるケースもありますが、すべての患者さまに適用できるわけではありません。

交換頻度は歯科医師が歯の動きを見ながら調整するため、自己判断で短縮したり延長したりしないことが大切です。

 

インビザラインの効果を感じる枚数は?


インビザライン治療で「歯が動いている」と実感し始めるタイミングには個人差がありますが、多くの患者さまは5〜10枚目あたりから前歯のあたりに変化を感じ始めることが多いです。


さらに大きな変化を感じるには20枚を超えるほどの枚数が必要です。矯正開始から半年も経つとかなりわかりやすい変化を感じることができます。

最初の数枚は歯や歯周組織が力に適応する期間で、見た目の変化はわかりづらいことがほとんどです。


しかし、枚数を重ねるにつれて歯列全体の動きが視覚的にもわかりやすくなり、噛み合わせや前歯の位置などの細かな変化を実感できるようになります。

変化がゆっくりでも、治療が計画通り進んでいることが多いため、焦らず着実に続けることが大切です


インビザラインを始めて半年後の変化についてはこちらの記事もご覧ください 


インビザラインの枚数を決める要因


インビザラインの枚数は様々な要因が複雑に組み合わさって決まっていきます。たくさんある要因の中でも最も影響の大きいものを以下でご説明いたします。


歯並び


インビザラインで必要となるマウスピース枚数は、まず「歯並びの状態」によって大きく左右されます。前歯の軽度なガタつきや隙間を整えるだけであれば、必要な移動量が少ないため枚数は比較的少なくなります。


一方、奥歯を含めた噛み合わせの改善、叢生と呼ばれる歯のがたつき、大きなねじれの修正などが必要な場合は、1枚あたりの移動量は一定のためその分ステージ数が増えていきます。

また、複雑な症例では途中のステージで治療計画の見直しが必要になり、追加のマウスピース作製が必要になることもあり、その分枚数が加算されます。


つまり、歯を動かす距離や方向が多いほど枚数は増えやすく、患者さまぞれぞれの歯列の特徴が枚数を左右する大きな要因になります。


口腔状態


マウスピース枚数に影響を与えるもう一つの要素が「口腔内の健康状態」です。虫歯や歯周病がある場合は治療を優先する必要があり、矯正計画も制限を受けることがあります。


歯や歯周組織がダメージを受けている状態の部位に、力をたくさんかけると、より痛める原因となってしまいます。そうならないよう、治療計画を調整して動かすスピードをゆっくりにすることがあり、その分枚数は増えてしまいます。


口腔清掃が不十分でプラークが多いと歯周組織が安定せず、追加アライナーが必要になるケースも増えます。日頃から清潔な口腔環境を保つことは、治療をスムーズに進め、無駄な枚数増加を避けるための重要なポイントです。


マウスピースの破損・紛失


インビザラインは段階的に進む治療のため、マウスピースの破損や紛失は治療計画に直接影響します。

マウスピースが割れたり、ペットが噛んでしまったり、外出先で失くした場合は、予定通りに進められず前のステージに戻る必要が生じることがあります。


その際、治療計画を立て直し、追加マウスピースを作製する場合があり、結果的に枚数が増えることもあります。

また、破損や変形したアライナーを使い続けると力が正しく伝わらず、歯が予定外に動く恐れがあります。


その場合も治療計画の練り直しと追加のマウスピース作製が必要になります。丁寧な取り扱いと保管に気を配ることが、余計な枚数増加を防ぐために非常に大切です。


インビザラインの枚数が増える原因


 マウスピースの枚数は少ない方がいいと感じる方が多いですが、いくつかの原因により増えてしまうことがあります。

増えてしまう原因がわかっていれば、思ったよりも枚数が多かった時も納得して取り組むことができます。以下に代表的な原因をご紹介いたします。


抜歯を伴う治療


インビザラインの枚数が増える代表的な理由が「抜歯を伴う治療」です。抜歯をすると歯列内に大きなスペースが生まれ、その隙間をきれいに閉じるためには多くのステージが必要になります。


特に前歯を後方へ下げる治療や、噛み合わせ全体のバランスを整える治療では移動距離が長く、1枚あたり約0.25mmずつしか動かすことのできないマウスピースでは枚数がその分増えるのは当然です。


また、スペースを閉じる過程では歯がスペースに向かって傾きやすい傾向があるため、それを防ぐために歯の角度やねじれを細かく修正する必要があり、その分マウスピースを追加することがあります。

抜歯症例は精密な調整やリカバリーを行いながら進めることが多いため、非抜歯よりも枚数が増える傾向があります。


計画通りに進まない治療


治療中に歯の動きが治療計画とずれることも、枚数が増える原因になります。歯の移動は個人差が大きく、歯根の形や骨の硬さ、年齢、歯周組織の状態などによって反応が異なります。


また、アライナーの装着時間が不足していたり、チューイーの使用が不十分だったりするとアライナーがしっかりフィットせず、予定の動きから外れやすくなります。

このズレを修正せずに進めると、最終目標に到達できなくなるため、追加のマウスピースを作成する必要が出てきます。


計画通りに進まない場合は数枚の追加で済むこともありますが、ズレが大きいと十数枚単位で増える例もあります。


リファインメント(治療計画の修正)をする場合


インビザラインには、治療途中で仕上がりの精度を高めるための「リファインメント(追加の治療計画修正)」があります。

リファインメントでは、回転しきれていない歯の調整や、傾き・高さの微調整、噛み合わせの仕上げなどを行います。


この工程で新しいマウスピースが作製されるため、矯正開始から終了までの全体におけるマウスピース枚数が増えるのは一般的です。

リファインメントは必ずしも失敗や問題を意味するものではなく、仕上がりをより整えるための追加工程と考えるべきものです。


特に審美的な完成度を重視する場合、数回のリファインメントを行うこともあります。結果として枚数が増えるものの、治療の精度を高めるための必要なプロセスといえます。


インビザラインを平均枚数以下で終わらせるポイント

マウスピースを正しくつける


インビザラインを平均枚数以下で終わらせるためには、まずマウスピースを正しくフィットさせることが欠かせません。

マウスピースは歯にしっかり密着している状態で初めて計画通りの力を発揮するため、浮きやズレがあると歯の移動が遅れ、追加アライナーが必要になる原因になります。


特に交換直後はフィットが甘くなりやすいため、チューイーを使って全体を均一に密着させる習慣が重要です。また、取り外しの際に無理な力を加えると変形につながるため、指導された方法で丁寧に扱う必要があります。

常にベストなフィット状態を保つことで、治療の遅れを防ぎ、枚数を増やさずに進めやすくなります。


マウスピースを1日20時間以上つける


インビザライン治療は、装着時間が治療の進み方に直結します。アライナーは1日20〜22時間の装着が推奨されており、この時間が確保できないと必要な力が十分に伝わらず、歯が計画通りに動きません。

その結果、予定より治療が遅れ、追加アライナーの作成につながります。


特に間食が多い方や外食が多い方は、外す時間が増えることで装着時間が不足しやすくなるため、食事スタイルを工夫することも重要です。就寝中は長時間の連続装着ができるため、治療を安定させる大切な時間になります。

装着時間を可視化できるアプリを活用すると管理がしやすく、継続もしやすくなります。


マウスピースの紛失・破損を防ぐ


マウスピースの紛失や破損は、治療が長引く原因としてよくある原因の一つです。1枚でも失ってしまうと前のステージに戻る必要が出たり、追加のマウスピースを作製したりと治療全体の流れが崩れます。

特に、外食先でティッシュに包んで誤って捨ててしまうケースや、ペットに噛まれてしまうトラブルは非常に多く、専用ケースに必ず入れる習慣が欠かせません。


また、取り外しの際に無理な力をかけたり、一時的な保管場所としてポケットに入れて過ごしたりすると破損の原因となります。

破損したアライナーを無理に使い続けると予期せぬトラブルを起こす危険があるため、こちらも再度作製が必要となり、治療期間が長引きます。


できるだけスムーズに治療を終えるためにはマウスピースを丁寧に取り扱い、紛失や破損を起こさないような工夫が必要です。


インビザラインの実績が豊富な歯科医院を選ぶ


治療を平均枚数以下で終えるためには、歯科医院選びも重要です。

インビザラインは治療計画の精度が結果に大きく影響するため、経験豊富な歯科医師の方が無駄のない治療計画を立てやすく、結果として追加アライナーの量を減らせる傾向があります。


歯の動きや口腔状態を的確に判断できる医院であれば、途中で治療がずれた場合も早期に修正ができ、枚数増加を最小限に抑えられます。

また、生活スタイルに合わせたアドバイスや、細かなトラブルへの対応など、経験に基づいたサポートが充実している点も大きなメリットです。


症例数や説明の丁寧さ、フォロー体制などを確認して選ぶことで、治療効率を高めることができます。


インビザラインを検討している方は、高知市の「アポロニア歯科クリニック」へご相談ください


インビザラインの枚数や治療期間について不安がある方、どれくらい自分に合う治療なのか知りたい方は、高知市の「アポロニア歯科クリニック」へぜひご相談ください。

当院はインビザライン専門の矯正歯科として、歯並びの状態や生活習慣に合わせた最適な治療計画をご提案しています。


マウスピースの枚数や治療の進め方、費用に関する疑問にも丁寧にお答えし、納得した上で治療を始められるようサポートします。

初回相談では治療について詳しくご説明しますので、少しでも気になる方はお気軽にお問い合わせください。ご予約はWEBから可能です。


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