フッ素はあぶないと聞きましたが……|アポロニア歯科クリニック|高知県高知市の歯医者

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医療コラム TOPICS

フッ素はあぶないと聞きましたが……

フッ素の安全性についての考え方

フッ素の安全性について、様々な情報があります。 「フッ素が歯に良い」とか「フッ素は危険だ」とか いろいろ情報収集すると、どんどん迷いにハマってしまいそうです。 そこで今回、フッ素の安全性について、その考え方を整理してみました。

フッ素のリスクは「お塩」のリスクと同じように考えるとわかりやすいです。

お塩は、カラダに良いものでしょうか? それとも、カラダに悪いものでしょうか? 「塩分不足を補うために、塩飴をなめよう」とか 「塩分を控えて、健康を維持しましょう」とか いっけん矛盾した情報が溢れています。 みなさんは、どちらの説が正しいのか、ご存知でしょうか? その理由も含めて検証してみましょう。

お塩はカラダに良い説

お塩を十分に摂取しないと、いろいろな症状がでてきます。 塩分が足りないと、いくらお水を飲んでも脱水症状になってしまいます。 また、「こむら返り」のような筋肉のけいれん症状もでることがあります。 さらに進行してくると、脳機能障害を起こし、最悪の場合は死亡することも! お塩は、人間の生命活動のために、きわめて重要なものなんですね。

お塩はカラダに悪い説

塩分摂りすぎると、いろいろな症状がでてきます。 塩分の摂りすぎは、高血圧や動脈硬化など、血管の病気を招くことがわかっています。 余分な塩分を排出する器官である腎臓にも負担をかけ、腎不全を起こし、最悪の場合は透析療法が必要になることも。 また、塩分の排出時に、カルシウムも流出してしまいますので、尿路結石や骨粗鬆症のリスクも高まってしまいます。 お塩は、日常生活に不自由を引き起こす様々な病気の原因なんですね。

結論:適量のお塩を摂ることが重要!

実は、これらの説は、医学的に両方正しいことを言っています。 正しいのに矛盾しているように見えるのは「摂取する量」の情報がないからです。 成人で1日1.5グラム程度のお塩を摂取すると、健康な生活をおくれます。 また、摂りすぎの注意ラインとしては 成人男性で7.5グラム未満・成人女性で6.5グラム未満 とされています。 つまり「適量のお塩を摂ることで、健康は保たれる」ということですね。

フッ素の安全性もお塩と同じ考え方でOKです!

お塩の安全性についてと、フッ素の安全性については、同じ考え方で大丈夫です。

「適量のフッ素(フッ化ナトリウム)を摂ることで、健康は保たれる」が正解なんです。

フッ素は、井戸水や温泉水、お茶の葉などにも含まれる、天然にありふれた元素です。 いろいろなかたちでからだに入ったフッ素は、歯や骨を硬く丈夫にしてくれます。 フッ素の摂取量が少なすぎる人は、歯や骨が柔らかくなり、もちろん虫歯にもなりやすくなります。 逆に撮り過ぎの人は、骨が硬くなりすぎて骨折しやすくなったり、歯の表面にまだら模様(斑状歯)がでることもあります。 「適量のフッ素」で、健康を保つように心掛けましょう。

欧米とはチョット違う日本のフッ素事情

WHO(世界保健機関)がフッ素の摂取量や使用方法についてガイドラインを定めていますが、実は、日本の実情には沿わないところがあります。 実は、日本の飲み水(井戸水や水道水)に問題があるのです。 その問題とは「水がキレイ過ぎる」ということ。 日本のお水は、全国どこでもミネラル分の少ない「軟水」が供給されています。 日本のように水道の蛇口を捻れば、飲用可能な柔らかいお水が豊富に供給される国は、ほとんどありません。 これは素晴らしいことです。 しかしながら、他国では飲み水に自然に含まれるフッ素が、日本の飲み水にはほとんど含まれていないのです。 美味しいお水を飲んでいるので、全国民的にフッ素不足の傾向になってしまうのですね。 ですからほとんどの方に

フッ素入りの歯磨き粉や歯科医院でのフッ素塗布などがおすすめの状態です。

フッ素の応用ほど、安全でカンタンな虫歯予防法はありません。 日常的に硬水を飲んでいる国では、フッ素の追加摂取は必要ないことがほとんどですが 日本の皆さんには、ぜひやっていただきたいです。 文責 院長 日野謙一郎