マウスピース矯正の痛みは強い?ワイヤー矯正との違いや原因・対策を解説|アポロニア歯科クリニック|高知県高知市の歯医者

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医療コラム TOPICS

<この記事を監修した人>

アポロニア歯科クリニック 院長 日野謙一郎

院長の日野は、インビザラインの上位認定であるダイヤモンド・プロバイダーとして豊富な経験と治療実績を生かし、難症例にも対応できる精密な診断力と治療計画立案力に定評をいただいております。 ISCD公認CERECトレーナー資格を持ち、審美歯科・補綴・CAD/CAM治療と矯正治療を併用した総合的/全顎的な治療も可能です。地域住民の健康増進と地域医療の発展に向け、各種イベントやセミナーを企画・開催し、情報を発信しています。

マウスピース矯正の痛みは強い?ワイヤー矯正との違いや原因・対策を解説

 

マウスピース矯正は「痛みが少ない矯正」と言われますが、実際にはアライナー交換の直後や歯が動き始めたタイミングで痛みや違和感を感じることがあります。

ただし、ワイヤー矯正と比べると痛みの強さは控えめで、多くの場合は数日で慣れていきます。


本記事では、マウスピース矯正で痛みが起こる原因や特徴、痛みを和らげる方法、注意すべき症状についてわかりやすく解説します。痛みが不安な方でも安心して治療を進められるよう、対処法も詳しくご紹介します。


マウスピース矯正で痛みは感じる?


マウスピース矯正も痛みは感じる場合がありますが、一般的にはその痛みの程度はかなり軽度だと言われています。

どのようなタイミングで痛みを感じるのか、また、ワイヤー矯正との痛みの差はどれほどなのか、以下でご説明いたします。


マウスピース矯正の痛み


マウスピース矯正では、マウスピースを交換した直後に「歯が押されるような軽い痛み」や「違和感」を感じることがあります。これは新しいマウスピースが歯に力を加え、移動を始めるために起こる自然な反応です。

痛みの強さは個人差がありますが、多くの患者さまは「締め付けられるような感覚」「噛むと少し響く程度」と表現することが多く、交換から2〜3日で慣れてくるケースが一般的です。


また、マウスピースは歯全体に均一な力を加えるため、局所的な強い痛みが出にくいという特徴があります。装置の突起が口内を傷つけることもほとんどなく、口内炎やワイヤーが刺さる痛みなども起こりにくいのがメリットです。

痛みが強い場合は装着時間が不足していて治療計画とのズレが起きていることもあるため、指示通りの装着が重要になります。

インビザライン矯正の痛みについてはこちらの記事もご覧ください


ワイヤー矯正との痛みの比較


ワイヤー矯正と比較すると、マウスピース矯正の痛みは全体的に軽度であることが多いと言われています。

ワイヤー矯正はワイヤーの調整時に約1ヶ月で動かすための力が一気にかかるため、調整後数日間は噛むと強い痛みを感じたり、歯ぐきに圧迫感を感じることがあります。

また、ブラケットやワイヤーによって頬の内側が擦れることで口内炎ができやすい点も痛みの原因となります。


一方、マウスピース矯正は薄くて滑らかなプラスチック製のアライナーを用いるため、口内の傷や物理的な痛みが起こりにくいです。

また1ヶ月で動かすための力を約4枚のマウスピースを段階的に使用して歯にかけていくため、力のかかり方も穏やかです。


ただし、歯が動く仕組み自体は同じため、どちらの矯正方法でも多少の痛みは避けられません。痛みに敏感な方や日常生活への影響を少なくしたい方には、マウスピース矯正の方が負担が少なく感じられる傾向があります。


マウスピース矯正で歯の痛みが生じる原因


 マウスピース矯正中に歯の痛みを感じる原因には様々なものがあります。痛みに不安になった時はこれらの原因に当てはまっているものはないか、照らし合わせて考えてみると解決方法を探しやすいです。

 

歯が移動している証拠


マウスピース矯正で最もよくみられる痛みは、「歯が動いている証拠」として生じるものです。

マウスピースは歯に一定の力を加え、少しずつ本来の位置へ移動させます。この過程で歯根膜が圧迫したり引っ張ったりと、刺激が与えられるため鈍い痛みや違和感を感じることがあります。

この反応は徐々に落ち着くもので治療開始直後や特に新しいマウスピースに交換した直後に出やすいです。矯正治療が進んでいくと歯も動きやすくなり、これらの痛みも緩和されていきます。


マウスピースやアタッチメントが口腔内を傷つけている


マウスピースのフチやアタッチメントが、頬や唇の内側に擦れて痛みを生じることがあります。新しい装置をつけ始めた直後は特に口内が慣れていないため、粘膜が傷付きやすくなります。

軽度の痛みは数日で改善しますが、鋭い痛みが続く場合はマウスピースの縁を丸めるなど、歯科医院で調整が必要なこともあります。


歯間ゴムによるもの


矯正の補助装置として歯間ゴム(エラスティックゴム)を併用している場合、その張力によって歯が引っ張られ、痛みを感じることがあります。

装着を始めた直後は特に違和感が出やすく、鈍い痛みや圧迫感を伴うことがあります。


時間が経てば慣れることがほとんどですが、ゴムの掛け方が正しくないと過度な負担がかかり、痛みが強くなる場合があります。

痛みが長引く際や疑問がある場合は、無理をせず歯科医に確認することが重要です。


インビザラインのゴム掛けについてはこちらの記事をご覧ください


歯が後戻りしてマウスピースがきつくなった


装着時間が不足したり、長時間マウスピースを外していた場合、歯が元の位置へ戻る「後戻り」が起きることがあります。後戻りした状態でマウスピースを再装着すると、通常より強い締め付けが生じ、痛みや違和感につながります。


さらに後戻りが進むとマウスピースが浮いたり、最悪の場合マウスピースとのズレが大きくなりすぎて、治療が遅れる原因になります。

装着時間を守ることが最重要ですが、すでに後戻りが起きている場合は前段階のマウスピースに戻すなど、歯科医の指示を仰ぎましょう。


抜歯した後の痛み


矯正治療の過程で抜歯を行った場合、抜歯後の傷口がマウスピースや口の動きで刺激され、痛みが生じることがあります。通常は数日〜1週間で落ち着きますが、マウスピースの着脱が多いと治癒が遅れることもあります。

痛みが強い場合は鎮痛薬が有効ですが、長期間続く場合は感染やドライソケットの可能性があるため、早めに受診することが大切です。


歯周病・虫歯


歯周病や虫歯がある状態でマウスピース矯正を行うと、歯や歯茎の負担が増え、痛みが出やすくなります。特に歯周病では歯を支える骨が弱っているため、わずかな力でも痛みを伴うことがあります。

また、虫歯で神経が刺激されていると、マウスピースの圧力だけで強い痛みが出ることもあります。


これらの痛みを引き起こさないよう、矯正開始前に口腔内を整えることは大切で、治療中も定期検診や適切なケアが必要です。腫れや強い痛みが急に現れた場合は、早めの治療を受けることが重要です。


マウスピース矯正中に痛みが出た際に避けるべき行為


 痛みは誰しもが避けたいもので、なんとかして緩和しようと色々試したくなってしまいます。しかし、それが逆効果になってしまう場合もあります。

以下の避けるべき行為を知っておくと、あとで後悔することがないでしょう。


インビザラインの装着を辞める


痛みがあると、つい「今日は外しておこう」と考えてしまいがちです。しかし、マウスピースを外す時間が増えると、計画どおりに歯が動かず、後戻りを招く原因になります。

特に治療初期や新しいマウスピースへ交換した直後は痛みが出やすいものの、装着を継続することで徐々に慣れていく場合がほとんどです。


外してしまうと痛みの再発を繰り返し、治療が進みにくくなる悪循環に陥ることもあります。

どうしても我慢できない強い痛みが続く場合には、自己判断で外し続けるのではなく、歯科医へ相談し、マウスピースのフィット状況や治療計画の見直しを検討してもらうことが重要です。


口腔内を冷やす・温める


痛みがあると、患部を冷やしたり温めたりして和らげたいと思うかもしれません。しかし、矯正中の歯や歯茎は非常に敏感な状態であるため、極端な温度刺激は痛みを悪化させることがあります。

冷やしすぎると血流が悪くなって違和感が強まることがあり、逆に温めすぎると炎症が広がりやすく、ズキズキとした痛みが増すことがあります。


また、熱い食べ物・冷たい飲み物を急に口にすると、マウスピースの変形を招く可能性もあります。矯正中は適温の食事を心がけ、痛みが強い場合でも温度による刺激は避けることが大切です。

もし口腔内の不快感が続く場合は、適切な対処法について歯科医へ相談するようにしましょう。


マウスピース矯正の痛みを抑える方法 

痛み止めを服用する


痛みが強く生活に支障が出る場合は、市販の鎮痛薬を服用することで症状を緩和できます。

特に新しいマウスピースへ交換した直後は歯が動き始めるため痛みが出やすく、就寝前に薬を服用することで睡眠がとりやすくなることもあります。


ただし、痛み止めはあくまで一時的な対処であり、長期間服用し続ける場合は別のトラブルが隠れている可能性もあります。

自己判断での過剰な服用は避け、痛みが続いたり増強したりする場合は、歯科医へ相談することが重要です。


一つ前のマウスピースに戻す


痛みが強く、現在のマウスピースを装着すると大きな負担がかかる場合には、一つ前の段階のマウスピースに戻す方法があります。歯の動きが計画より進んでいないときや、一時的に後戻りが起きている際に有効です。


ただし、戻すタイミングや戻すべき日数は個人の治療状況によって異なり、自己判断で続けてしまうと治療の遅延につながる恐れがあります。

あくまで応急処置として、必ず歯科医師と相談のうえで行い、正しい装着スケジュールへ戻すことが大切です。


マウスピースの着脱にはリムーバーを使用する


マウスピースの着脱に力が必要な場合、無理に指で引きはがそうとすると歯に強い負担がかかり、痛みの原因となります。

専用のリムーバーを使用すると、歯に余計な力を加えずに簡単かつ安全に取り外すことができ、特にアタッチメントが多いケースでは有効です。


また、着脱時の破損リスクも減り、マウスピースのフィットが損なわれることを防ぐことにもつながります。力任せに外す癖がある場合は、リムーバーの使用を検討しましょう。


マウスピースの尖っている部分をやすりで削る


マウスピースのフチや突起が口腔内を刺激して痛みを感じる場合、自宅で微調整を行うことが可能です。

市販のやすりを使用して尖っている部分を軽く整えるだけで、頬や唇の内側への摩擦が減り、痛みが大幅に和らぐことがあります。


ただし、削りすぎるとフィット感が損なわれたり、治療に影響が出ることもあるため、あくまで「少しだけ整える」範囲に留めることが重要です。不安がある場合は、自己処理せず歯科医院で調整してもらうと安心です。


歯科医院に相談する


痛みが強い場合や長期間改善しない場合は、早めに歯科医院へ相談しましょう。

マウスピースの適合不良、アタッチメントの脱離、噛み合わせの問題など、専門的な処置が必要なケースも少なくありません。放置すると治療が進まないだけでなく、口腔内トラブルを招くこともあります。


痛みの相談は決して珍しいものではなく、適切な診察と調整により改善されることが多いため、遠慮なく相談することが快適な矯正生活への近道です。


マウスピース矯正の痛みに不安がある方は、高知市の「アポロニア歯科クリニック」へご相談ください


マウスピース矯正は多くのメリットがある一方で、痛みや違和感に不安を抱く方も少なくありません。

高知市の「アポロニア歯科クリニック」では、インビザライン専門の矯正治療を行っており、患者さま一人ひとりの状態に合わせた丁寧な診断とサポートを大切にしています。


痛みの原因がわからない、正しく治療が進んでいるか不安、といったお悩みにも専門的な視点からしっかりとお答えします。マウスピース矯正を安心して続けたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

ご予約・お問い合わせを心よりお待ちしております。

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