インビザライン加速装置のデメリット5つ。通院頻度や追加費用に注意|アポロニア歯科クリニック|高知県高知市の歯医者

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医療コラム TOPICS

<この記事を監修した人>

アポロニア歯科クリニック 院長 日野謙一郎

院長の日野は、インビザラインの上位認定であるダイヤモンド・プロバイダーとして豊富な経験と治療実績を生かし、難症例にも対応できる精密な診断力と治療計画立案力に定評をいただいております。 ISCD公認CERECトレーナー資格を持ち、審美歯科・補綴・CAD/CAM治療と矯正治療を併用した総合的/全顎的な治療も可能です。地域住民の健康増進と地域医療の発展に向け、各種イベントやセミナーを企画・開催し、情報を発信しています。

インビザライン加速装置のデメリット5つ。通院頻度や追加費用に注意


インビザラインの治療期間を短縮できるとして注目される「加速装置」。しかし、誰にでも効果が出るわけではなく、継続使用が必要だったり、追加費用が発生したりと、導入前に知っておきたい注意点もあります。


本記事では、インビザライン加速装置の代表的なデメリットをわかりやすく解説し、自分に合うかどうか判断するためのポイントをお伝えします。

メリットだけでなくリスクも理解した上で、納得できる治療選びにつなげましょう。


インビザラインで使用される加速装置とは

加速装置の目的


インビザラインで使用される加速装置は、歯の移動をスムーズにし、治療期間を短縮することを目的とした補助装置です。

マウスピース矯正は歯に加わる力が比較的弱く、歯槽骨や歯周組織が変化するスピードに限界があるため、症例によっては治療がゆっくり進むことがあります。


また、成人では代謝のスピードが落ち、歯の動きが思うように進まない方もいらっしゃいます。

加速装置は微弱な振動や近赤外線を照射することで細胞の代謝を活性化し、歯周囲の骨の「吸収と再生」のサイクルを早めることで歯の移動を助けます。


特に、マウスピース交換を早めたい方や、治療期間を少しでも短くしたいと考える患者さまに用いられることが多いのが特徴です。


加速装置の使い方


加速装置は自宅で簡単に使えるよう設計されており、基本的にはマウスピースを装着した状態で口腔内に装置をあてるだけで使用できます。

使用時間は1日10分前後のものが多く、機種によってはアプリと連動し、使用時間を管理できるものもあります。


微振動タイプであれば一定のリズムで振動を与え、近赤外線タイプであれば近赤外線の照射により歯周組織の血流や代謝を促す仕組みです。

毎日継続して使用することで効果が得られやすく、使用の習慣化が重要となります。


加速装置の種類


加速装置には、大きく分けて「微細な振動を与えるタイプ」と「近赤外線を照射するタイプ」の2種類があります。

振動タイプは、歯の移動をサポートするために一定の周波数の振動を歯に伝えるもので、装着時間が短い傾向にあります。


一方、近赤外線タイプはフォトバイオモジュレーションという技術に基づき、近赤外線を照射することで歯周組織の細胞活動を刺激し、代謝を高めて歯の移動を助ける仕組みです。


どちらも細胞活動を活発化して歯の動きを助けるだけでなく、矯正時の痛みの緩和効果も期待されるとされています。症例や目的、患者さまの生活スタイルに応じてクリニックが適したタイプを提案します。


インビザラインで加速装置を使うデメリット


正しく使えば治療の期間短縮がのぞめ、治療の精度もあげることができる加速装置ですが、当然デメリットもあります。使用の検討はメリットとデメリット両方を知った上で行いましょう。


保険適用外で治療費が高い


インビザラインの加速装置は自由診療で保険適用外となるため、装置本体の費用がやや高額になります。

また、本体費用に加えてメンテナンス費用がかかる場合もあります。本体費用は医院によって異なりますが、10万〜20万円ほどのことが多いです。


治療期間を短縮できるとされる一方で、症例によっては効果が実感しにくく、必ずしも追加費用に見合う結果が得られるとは限りません。

期待していたよりも治療スピードが変わらなかったと感じるケースもあるため、効果と費用のバランスを十分理解した上で検討することが重要です。


取り扱っている歯科医院が限られている


加速装置は、すべてのインビザライン対応医院で導入されているわけではありません。設備投資や管理の手間がかかるため、扱うクリニックが限定されがちです。

また、使用に際しては矯正専門の知識が必要となることから、医院ごとに対応状況が大きく異なります。


加速装置を使用して矯正治療を進めていきたいと考えている方は、通院予定の医院に取り扱いがあるか、早めに確認しておくことが大切です。


通院回数が増える


加速装置の使用にあたっては、使用方法の説明や経過観察、装置の状態チェックなどが必要となり、従来より通院回数が増える場合があります。特に治療初期は使い方の確認や細かな調整が必要で、忙しい方には負担となることがあります。


さらに、加速によってマウスピース交換のペースが早まると、ズレが起きてないかの確認や処置、マウスピース受け取りのための通院も追加される可能性があります。

短縮される治療期間と引き換えに、通院負荷が増える点は理解しておく必要があります。


患者さま自身で取り扱う必要がある


加速装置は自宅での使用となり、毎日の使用時間の確保や装置の充電・衛生管理は患者さまご自身に委ねられます。

加速装置は3日間連続で使用することで効果を発揮するとされていますが、使用を怠ったり誤った方法で扱ったりすると効果が得られにくく、場合によっては痛みや違和感につながることもあります。


継続して正しく使用しなければ効果が期待できないため、自己管理が苦手な方には負担となりモチベーションの低下も考えられます。ご自身の生活ルーティンにきちんと組み込めるかどうかも検討ポイントになります。


日本では医療機器として認可されていない


インビザライン用の加速装置の多くは、日本では医療機器として正式な認可を受けていません。

国内での臨床データや長期的な安全性に関する情報が限られており、治療効果についても海外の研究や経験に基づいて説明されるケースが多いのが現状です。


認可外の機器を使用することに不安を感じる患者様もおり、トラブル発生時の対応も医院によって異なります。

使用する際は、医師から十分な説明を受け、メリットとリスクを正しく理解したうえで判断することが不可欠です。


インビザラインで加速装置を使うメリット

治療期間を短縮できる


インビザラインで加速装置を使用する最大のメリットは、治療期間の短縮が期待できる点です。

通常はマウスピース1枚につき7日~10日使用する必要があるため、部分矯正でも半年程度、全顎矯正であれば2年前後、複雑な症例であれば3年ほどかかることもあります。


しかし、加速装置を使用することでマウスピース1枚あたりの使用期間を4日程度に短縮でき、その結果全体の治療期間も7割程度に減らすことが期待できます。

インビザラインの治療期間は長いため、3割の短縮でも数ヶ月単位です。忙しくて長期間の矯正治療には抵抗がある方、ライフイベントを控えていて早期に治療を完了したい方にとっては大きなメリットと考えられるでしょう。


インビザラインの治療期間についてはこちらもご覧ください


痛み・不快感を抑えられる


インビザライン治療では、一定の痛みや違和感が生じることがあります。これは大きな力がかかるマウスピース交換直後に起こりやすいです。

加速装置は歯周組織の代謝を高め、歯の移動をスムーズにすることで、マウスピースの交換時に生じる急激な負荷を軽減し、痛みや不快感を抑える効果が期待できます。


また、歯が効率よく動いている状態を維持できるため、痛みのピークが短くなることもあります。

痛みに敏感な方や、矯正治療を続けられるか不安を抱えている方にとって、加速装置の使用は心理的な負担を和らげる助けにもなります。


マウスピースを清潔な状態で維持しやすくなる


加速装置を用いることでマウスピースの交換サイクルが早まり、その分だけ毎日長時間同じアライナーを使い続ける必要が減ります。

結果として、マウスピースをより清潔な状態で維持しやすくなり、ニオイや着色、汚れの付着などのトラブルも軽減されやすくなります。


また、交換頻度が上がることで衛生面のリスクが下がり、口腔内の健康維持にもつながります。毎日のケアの負担を軽減したい方や、清潔さを重視したい方にとっても大きなメリットとなるでしょう。


治療のモチベーションを維持できる


矯正治療は長期にわたることが多く、途中でモチベーションが低下してしまう方も少なくありません。

加速装置を使用することで、歯の移動が実感しやすくなり、治療全体の進捗も可視化しやすくなるため、「動いている」という実感を得られやすく、前向きな気持ちを保ちやすくなります。


また、交換間隔が短くなることで「次のステップに進んでいる感覚」が得られ、治療への主体性も高まります。その結果、アライナー装着時間の管理や通院などのルールが守りやすくなり、治療の成功へと繋がりやすくなります。


加速装置は単に治療期間を短縮するだけでなく、モチベーションを保ち、成功しやすい治療環境を整える上でも重要な役割を果たします。


インビザラインで加速装置を使用するときの注意点


便利な加速装置ですが、使用する際にはいくつかの注意点がありますのでそれらを守って安心安全に使用しましょう。


加速装置は毎日使用する


インビザラインの加速装置は、継続して使うことで最大限の効果を発揮します。微振動や近赤外線が歯周組織の代謝を促し、歯の移動を助けるため、使用を怠ると治療計画通りに動きにくくなる可能性があります。

多くの装置は1日数分〜20分程度の短時間で使えるよう設計されていますが、毎日の習慣として取り入れることが必要です。


使用が途切れると加速効果が十分得られず、治療期間が延びたり予期せぬトラブルが起きることもあります。日常生活の中で無理なく組み込める仕組みづくりが必要です。


マウスピースの装着時間を守る


加速装置を使っていても、インビザライン治療の基本である「1日20〜22時間の装着」を守らなければ効果は十分得られません。

加速装置は歯の動きを支えるものですが、マウスピースが正しくはまっていなければ刺激を与えても歯が望む方向に動かず、治療の遅れや移動のエラーにつながります。


また、交換サイクルが早まる場合は、より正確な装着時間管理が必要となることがあります。

生活リズムに合わせて食事や歯磨きのタイミングを調整し、装着時間を確保することで、加速装置の効果を安定して発揮できます。


トラブルが起きた際はすぐに歯科医院に相談する


加速装置を使用中に痛みが強い、しびれが続く、装置の不調があるなどの異変を感じた場合は、自己判断で使い続けず早めに歯科医院へ相談することが大切です。

誤った使用や故障によって過度な刺激が加わると、歯周組織に負担がかかったり治療に影響が出る可能性があります。


また、マウスピースが浮く、噛み合わせに違和感がある場合も、加速装置によって歯の動くペースが予定より早まることがあるため、早期確認が必要です。


小さな異変でも相談することで大きなトラブルを防ぎ、安全に治療を進められます。装置の破損や故障があった場合も医院で適切に対応してもらえるため、遠慮せずに連絡しましょう。


インビザラインの加速装置のデメリットに不安がある方は、高知市の「アポロニア歯科クリニック」へご相談ください


インビザラインの加速装置には治療期間短縮などの魅力がある一方で、費用や効果、取り扱いなどに不安を感じる方も多いかもしれません。

高知市の「アポロニア歯科クリニック」では、インビザライン治療を専門的に行っており、加速装置の向き不向きや使用時の注意点について丁寧にご説明します。


患者さま一人ひとりの歯並びや生活スタイルに合わせた最適な治療方法をご提案しますので、気になる点があればお気軽にご相談ください。初回のカウンセリングやご質問にも親身にお答えします。

インビザライン治療を安心して進めたい方は、ぜひ当院へお問い合わせ・ご予約ください。


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