インビザライン矯正は、透明なマウスピースを使った目立ちにくい治療法として人気がありますが、「つらいのでは?」と不安に思う方も少なくありません。
実際に、装着時の痛みや違和感、日常生活での管理の大変さから負担を感じるケースもあります。
ただし、工夫次第で多くは軽減でき、安心して治療を続けることが可能です。
本記事では、インビザラインがつらいと感じる主な原因と、その対処法をわかりやすく解説します。
インビザラインがつらいと感じる原因
マウスピースの装着時間が長い
インビザライン矯正では、1日22時間の装着が推奨されています。この装着時間を守ることが治療の成功には最も大切だと言っても過言ではありません。
しかし、1日24時間しかない日常生活の中で22時間の装着時間確保を徹底するのは簡単ではありません。
インビザラインのマウスピースは食事や歯磨きのたびに外す必要があり、その都度取り外しと歯磨き・再装着を繰り返さなければならないことが煩わしく感じられる場合があります。
特に外食や人前での会食では取り外すタイミングや場所に気を使い、装着を忘れてしまうと使用時間が不足して治療に影響する可能性もあります。
また、夜間も含めてほぼ一日中つけている必要があるため、「取り外せる装置」として選んだのに結局自由がきかないと感じる方も少なくありません。
装着時間の管理は精神的なプレッシャーにつながり、つらいと感じることも少なくないようです。
マウスピースの管理が大変
インビザラインは患者さまご自身で定期的に新しいマウスピースへ交換しながら歯を動かす仕組みのため、マウスピースの進捗管理が欠かせません。
何日で交換していくのか、現在何枚目のマウスピースを何日使用しているのかなど詳細にご自身で把握していなければスケジュール通りに矯正治療を進めることはできません。
また、紛失や破損をしないように専用のケースを用意したり、万が一に備えて予備のマウスピースの管理も必要です。
さらにマウスピース自体の衛生管理も清潔を保ちながら矯正治療を進める上で重要になります。
これらの細やかな自己管理が毎日求められるため、「管理が甘くなると治療に影響する」というプレッシャーを感じる人もいます。
管理そのものの難しさが、つらさにつながる理由となっています。
治療開始直後は効果を感じづらい
インビザラインは歯を少しずつ動かしていく治療法のため、治療開始から短期間では大きな変化を実感するのが難しいという特徴があります。
特に初期段階では、マウスピースを装着すると痛みや違和感を覚える一方で、鏡で見ても歯並びが変わっていないように感じ、「頑張っているのに成果が見えない」と不安を抱く方もいます。
ワイヤー矯正のように見た目で装置がしっかりしているわけではないため、治療の進行を実感しづらいことが精神的な負担になりやすいです。
さらに、治療計画によっては奥歯から動かすこともあり、その場合も患者さまご自身で変化を確認しづらくモチベーションが下がりやすいです。
こうした「努力がすぐに目に見えない」という点も、つらいと感じる要因のひとつになっています。
インビザラインでつらいと感じたときの対処法
マウスピースの装着時間を少しだけ短縮する
インビザライン矯正では1日22時間の装着が基本ですが、どうしてもつらいと感じるときには、無理のない範囲で装着時間を少し短縮するのも一つの方法です。
強い痛みや違和感を感じるときに、数十分だけ外してリラックスすることで気持ちが楽になることがあります。
もちろん長時間の外しすぎは治療の遅れにつながるため注意が必要ですが、数十分から1時間程度であれば大きな影響を与えないこともあります。
大切なのは「完璧に守らなければならない」と自分を追い込みすぎないことです。短い休憩を入れることで継続しやすくなり、結果的に装着習慣を守れる可能性が高まります。
医師と相談しながら、自分に合ったバランスで無理なく取り組むことが大切です。
食事の際は柔らかいものを選ぶ
マウスピースを装着した直後や新しいトレーに交換したばかりの時期は、歯が動き始めるために痛みや圧迫感を感じることがあります。
この時期に硬い食べ物を無理に噛もうとすると痛みが強くなり、つらさが増してしまうこともあります。
そのため、食事はできるだけ柔らかいものを選び、歯への負担を減らす工夫が効果的です。
例えば、うどんやおかゆ、煮込み料理、スープなどで治療中の痛みを和らげながら栄養を摂取しましょう。
痛みが落ち着いてくれば徐々に通常の食事に戻せるため、治療初期や交換直後の数日の、痛みが強い期間だけ意識的に柔らかい食事を取り入れ、無理なく乗り越えましょう。
鎮痛薬を服用する
新しいマウスピースに交換した直後は、歯が動くことによる痛みを感じやすいものです。
多くの場合は数日で慣れてきますが、我慢できないほど痛む場合には、市販の鎮痛薬を服用するのも適切な対処法の一つです。
特に夜間の痛みは睡眠の妨げにもなり、日常生活に影響が出る可能性があります。
無理に耐えるのではなく、医師や薬剤師に相談のうえで安全に服用することで、快適に治療を続けられます。
薬を使用することに過度に抵抗感を示す方もいらっしゃいますが、薬を使うことは悪ではありません。
短期間の頓服であれば癖になったり、依存したりする心配もありませんので、上手に使用して精神的な負担を軽減し、治療そのものを中断するリスクを避けましょう。
薬の服用を我慢しすぎると薬も効きにくくなります。自分の体調に合わせて、必要なときには薬の力を借りる柔軟さが大切です。
歯科医院に相談する
治療中につらさを強く感じた場合には、自己判断せずに担当の歯科医師に相談することが大切です。
マウスピースの適合が悪い、痛みが通常より強い、破損や変形があるといったケースでは、自己対応では解決できず、治療の進行に影響を与える可能性があります。
また、患者さまごとの症例に応じて装着時間の調整やマウスピースの再作成など、医師が適切な対応をしてくれることもあります。
さらに、つらさの原因が「精神的な不安」にある場合でも、治療の進め方や今後のシミュレーションを説明してもらうことで安心できることがあります。
定期診療の際だけでなく、不安を感じたときに早めに連絡できる関係性を作っておくことが、治療を無理なく続けるための大きな支えになります。
治療後の自分を想像する
インビザライン矯正は短期間で結果が出る治療ではなく、数か月から数年単位で取り組む必要があります。
そのため途中で「つらい」と感じることは自然なことですが、治療後の理想的な歯並びを想像することでモチベーションを保つことができます。
歯並びが整うことで噛み合わせや見た目が改善され、笑顔に自信を持てるようになるなど、矯正治療終了後に得られるメリットを意識すると前向きになれます。
また、歯科医院によっては治療前や治療中に3Dシミュレーションを提示してくれるところもあります。
コンピュータ上で、開始時の歯並び、現在の歯並び、数ヶ月後の歯並び、最終的な歯並び、とひかして確認していくことで、今までの頑張りを再認識でき、さらに、これからの変化にモチベーションをあげることができます。
つらさに直面したときには、「今の努力が未来につながっている」と意識することが、治療を乗り越える大きな力となります。
インビザラインで痛みがつらいと感じるのはいつまで?
初めてマウスピースを付けてから1~2週間
インビザライン矯正を始めた直後は、今まで定位置でとどまっていた歯がマウスピースの力で少しずつ動き始めるため、痛みや違和感を強く感じる方が多い時期です。
特に最初の数日は装着時に圧迫感や軽い痛みがあり、「本当に治療が進んでいるのか」と不安になることもあります。
しかしこの痛みは、歯が動き出している証拠であり、通常1~2週間ほどで徐々に慣れてきます。
痛みが続く場合でも、鎮痛薬を使ったり、少しだけ装着時間を調整したりすることで緩和可能です。
この期間を乗り越えれば、歯はだんだん動きやすくなっていき、痛みも出にくくなるので装着に伴うつらさは徐々に和らぎます。
マウスピースを新しいものに交換してから数日
インビザライン矯正のマウスピースは7~10日ごとに新しいマウスピースに交換する必要があります。
現在の歯並びと少しズレのあるマウスピースを装着することで1週間かけて歯をマウスピースの形に動かしていくため、交換したては歯並びとのズレが大きく、痛みや圧迫感を感じやすいです。
しかし、また一週間かけて歯がマウスピースの形に動いていくため、この痛みは数日で徐々に落ち着きます。
さらに、治療が進んで歯並びが綺麗になっていくと歯もより動きやすくなるので、交換したての痛みも起こりにくくなっていきます。
どうしても痛みが強い場合は、食事に柔らかいものを選ぶ、鎮痛薬を服用するなどの工夫で対処し、また、痛みが長引く場合や装着が難しい場合は、歯科医院に相談することで個別に対応してもらいましょう。
インビザライン矯正はワイヤー矯正よりも痛みが抑えられた治療法ですので過度な心配は必要ないでしょう。
インビザラインでつらいと感じる期間を短縮するには?
まずは治療を円滑に進めるための約束事を早いタイミングでルーティーン化することです。
起床時、食事や間食の後、就寝前のお手入れ方法を決め、必要な道具は決まった位置に揃えておきましょう。
毎日の歯磨きやお風呂のように習慣付けてしまえば、忙しい時間帯の中でもそれほど負担に感じにくくなります。
その際に自分の好きなフレーバーや見た目のお手入れ道具を用意するのも良いでしょう。
また、治療がスムーズに進めば当然つらいと感じる期間は短くなります。正しい装着を守り、定期検診を欠かさず歯科医師の指示を守りましょう。
トラブルを感じたらご自身のみで悩むのではなく、歯科医師に都度相談し、早期解決に勤めるのもつらさを感じにくくする手段のひとつです。
インビザラインがつらいのではないかと不安な方は、高知市の「アポロニア歯科クリニック」へご相談ください
インビザライン矯正に興味はあるものの、痛みや装着の負担で不安を感じている方もいらっしゃるでしょう。
高知市の「アポロニア歯科クリニック」では、インビザラインを専門に扱い、患者さま一人ひとりの歯並びやライフスタイルに合わせた治療プランをご提案しています。
治療中のつらさや管理方法についても丁寧にご説明しますので、初めての方でも安心です。ご相談や治療のご予約はお気軽にお問い合わせください。
専門スタッフが親身に対応し、安心して矯正治療を始められる環境を整えています。