インビザラインは、透明なマウスピースを使った目立ちにくい矯正方法として人気ですが、メリットだけでなくデメリットも理解した上で治療を選ぶことが重要です。
「インビザラインを始めたいけど、デメリットが気になる」「自分に合った矯正方法を選びたい」と考えている方のために、本記事ではインビザラインのデメリットを5つ解説し、対策方法や適切な歯科医院の選び方についてもご紹介します。
インビザラインの矯正を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
インビザラインのデメリット5つ
インビザラインでは適用できない症例がある
インビザラインは、多くの症例に対応できるよう進化を続けていますが、すべての歯並びに適応できるわけではありません。
特に、骨格的な問題を伴う歯列不正や、歯の移動量が大きいケースでは、インビザライン単独では対応が難しい場合があります。
例えば、顎の大きなズレがある受け口(下顎前突)や、大きな出っ歯(上顎前突)、歯と歯の重なりが非常に強い叢生(歯のガタつき)などのケースでは、外科矯正やワイヤー矯正との併用が必要になることがあります。
重度の開咬(前歯が噛み合わない状態)や極端な交叉咬合(クロスバイト)の治療も難しい場合があります。
さらに、抜歯を伴う矯正では、歯を大きく移動させる必要があるため、インビザラインだけでは治療が長期化したり、理想的な仕上がりにならない可能性があることもデメリットの一つです。
そのため、インビザラインが適応可能かどうかは、歯科医師の診断を受けた上で判断することが重要です。
マウスピースを長時間着用しなければいけない
インビザラインは、1日22時間以上の装着が推奨されており、推奨される装着時間を守らないと理想のゴールを得ることは難しくなります。
ワイヤー矯正は歯に固定されているため、ご自身で装着時間を管理しなくても治療が進みますが、インビザラインは装着時間が短いと歯の移動が遅れ、治療期間が長引くため、患者様ご自身の自己管理が求められます。
特に、仕事や学校などのスケジュールが忙しい方は、食事や歯磨きの際にマウスピースを外したまま、装着を忘れてしまうことがあるため注意が必要です。
さらに、水以外の飲食はマウスピースを外して行う必要があるため、食事会などが頻繁にある方も装着時間の確保が難しくなりやすいです。
インビザラインを希望される方はご自身のライフスタイルと合っているかよく検討したうえで治療を開始することが大切です。
マウスピースを管理する必要がある
インビザラインは、取り外しができる矯正装置のため、患者様自身が適切に管理する必要があります。
特に、マウスピースの紛失や破損は治療の遅れにつながるため、丁寧に扱い、食事中や外出時には専用ケースに保管する習慣をつけることが重要です。
食事中にティッシュにくるんで置いていたり、外出時にカバンやポケットに雑に入れていると、紛失や破損につながることも珍しくありません。
また、マウスピースの交換スケジュールを守ることも大切です。新しいマウスピースへの交換を遅らせたり、逆に早めたりすると、歯が適切に移動せず、最終的な仕上がりに影響を及ぼします。
さらに、口内の衛生管理だけでなく、マウスピースの汚れも管理しなければなりません。はずした後は流水で表面を洗い、必要に応じて専用の洗浄剤を使いましょう。
衛生的に取り扱っていないと細菌が繁殖し、口臭の原因になることもあります。
ワイヤー矯正よりも時間がかかる場合が多い
インビザラインは、ワイヤー矯正と比べて歯を動かす力が弱いため、治療期間が長くなることがあります。
ワイヤー矯正では、ブラケットとワイヤーによって強い力をかけ、歯の移動を効率的に進めることができるのに対し、インビザラインは、1枚のマウスピースで0.25mm程度ずつしか歯を動かせないため、治療に時間がかかるケースがあるのです。
特に、抜歯を伴う矯正や、奥歯の移動が必要な場合は、ワイヤー矯正の方が適していることが多いです。
ワイヤー矯正なら1年半〜2年で終わるケースでも、インビザラインでは2年以上かかることもあります。
歯科医師の技術によって仕上がりが左右される
インビザラインはすべての治療計画を事前に設計するため、歯科医師の診断力が非常に重要になります。
経験の少ない歯科医師が治療計画を作成すると、適切な歯の動きが計算されず、計画通りに進まない、または仕上がりに不満が出るケースもあります。
そのため、インビザライン矯正を受ける際は、経験豊富な歯科医師がいるクリニックを選ぶことが大切です。
また、矯正治療の途中で調整が必要になった場合、ワイヤー矯正のようにすぐに力を加えて修正することが難しいため、リファインメント(追加マウスピース)が行われますが、リファインメントを行う判断やそれに伴う治療計画の修正も歯科医師の経験値が必要になります。
クリニック選びの際には、インビザライン治療の実績が豊富で、症例数の多い歯科医院を選ぶことが、満足のいく仕上がりを得るためのポイントとなります。
インビザラインのメリット5つ
見た目が目立たない
インビザラインの最大のメリットの一つが、透明なマウスピースを使用するため、装着していても目立ちにくいことです。
ワイヤー矯正では、金属のブラケットやワイヤーが歯に装着されるため、口元の見た目に影響を与えますが、インビザラインは薄い透明な素材で作られており、会話や笑顔の際にもほとんど気付かれません。
特に、人前で話す機会が多い方や、接客業の方にとって、見た目を気にせず矯正できることは大きなメリットです。
また、成人の矯正治療では、周囲に気付かれずに治療を進めたいと考える人も多いため、インビザラインは審美性を重視する人に適した矯正方法と言えます。
さらに、結婚式や重要なイベントの際には、一時的にマウスピースを外して過ごすことも可能です。
ワイヤー矯正では簡単に矯正装置を外すことはできませんが、インビザラインなら柔軟に対応できるため、日常生活への影響を最小限に抑えながら治療を進めることができます。
自由に取り外せる
インビザラインは、自分のタイミングで取り外せることが大きな特徴です。ワイヤー矯正では、矯正装置が歯に固定されているため、食事や歯磨きの際に制限がかかることが多いですが、インビザラインは取り外し可能なため、普段と同じように食事や口腔ケアができます。
食事の際には、繊維質なお肉や粘着性のある食べ物を避ける必要がなく、好きなものを自由に食べられる点も大きなメリットです。ワイヤー矯正の場合、装置に食べ物が詰まりやすく、食事のたびに気を使う必要がありますが、インビザラインならその心配がありません。
装置を外して歯磨きやフロスも普段通り行えるため、口内を清潔に保ちやすいです。ワイヤー矯正では、装置の周りに汚れが溜まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高くなりますが、インビザラインなら取り外して丁寧に歯を磨くことができるため、口腔衛生を維持しながら矯正治療を進めることができます。
痛みや違和感を覚えづらい
インビザラインは、ワイヤー矯正に比べて痛みや違和感が少ないと言われています。矯正では1ヶ月あたり約1mmほど歯を動かすことができますが、ワイヤー矯正では月に一回の調整時に大きな力をかけて歯を動かすため、調整直後は強い痛みが起こることが多いです。
しかしインビザラインでは1ヶ月に4枚ほどのマウスピースを使用して少しずつ歯を動かすので、強い痛みを引き起こしにくいです。また、ワイヤー矯正では、ブラケットやワイヤーが歯や頬の内側に当たり、口内炎ができることがありますが、インビザラインは滑らかな素材で作られているため、口内を傷つける心配がほとんどありません。
さらに、ワイヤー矯正では、装置が口内に固定されているため、話しづらさや発音のしにくさを感じることがありますが、インビザラインは薄くてフィット感があるため、比較的自然に話すことができ、違和感も少ないです。
通院頻度を抑えられる
インビザラインは、ワイヤー矯正に比べて通院頻度が少ない点も大きなメリットです。ワイヤー矯正では、1ヶ月に1回程度の頻度でワイヤーの調整が必要ですが、インビザラインは患者様自身がマウスピースを交換するため、通院は1.5〜3ヶ月に1回程度と少なくて済みます。
通院頻度が少ないことで、忙しい方でも矯正治療を継続しやすいというメリットがあります。特に、仕事や学校でスケジュールが忙しい方にとっては、通院の負担が軽減されるため、ライフスタイルに合わせた矯正が可能です。
また、最近ではバーチャルケアというリモートでのチェックを導入しているクリニックも増えており、アプリ上の写真を送る機能やチャット機能を活用することで、さらに通院回数を減らすことができるケースもあります。定期的なチェックは必要ですが、ワイヤー矯正よりも通院の手間が少なく、柔軟に治療を進められるのが特徴です。
3Dシミュレーションで治療計画を立てられる
インビザラインでは、治療を始める前に3Dシミュレーションを行い、歯の動きを確認することができます。この技術により、矯正を開始する前に「どのように歯が動くのか」「最終的にどんな仕上がりになるのか」を確認できるため、治療の見通しがたちモチベーションも保ちやすいのが特徴です。
ワイヤー矯正では、矯正の進行に応じて調整を行うため、仕上がりが完全には予測できませんが、インビザラインではデジタル技術を活用し、歯の動きを細かく計算することが可能です。
また、3Dシミュレーションを活用することで、自身の治療がどれくらいまで進んでいるのか、を確認しながら治療を進めることができ、患者様にとってより安心感のある治療が可能となります。
データに基づいた矯正治療が行える点も、インビザラインの大きなメリットの一つです。
インビザラインを行う歯科医院を選ぶ際のポイント
実績
インビザラインの治療は、歯科医師の経験や技術によって仕上がりが大きく変わるため、治療実績の豊富な歯科医院を選ぶことが重要です。
実績のあるクリニックでは、さまざまな症例に対応した経験があり、適切な治療計画を立てることができるため、成功率が高まります。
また、インビザラインの公式認定制度(プロバイダー制度)では、症例数に応じてランクが設定されており、上位ランクの歯科医院ほど経験が豊富であることを示しています。
歯科医院のホームページで症例数を確認したり、カウンセリング時に過去の症例について質問するのもよいでしょう。
口コミ
インビザライン治療を受ける際は、実際にその歯科医院で治療を受けた患者様の口コミや評判をチェックすることも大切です。
口コミサイトやGoogleマップのレビューを確認することで、歯科医院の雰囲気や医師の対応、治療の進め方についてのリアルな情報を得ることができます。
特に、「説明が丁寧」「治療計画がわかりやすい」「スタッフの対応が良い」といった口コミが多い医院は、信頼できる可能性が高いです。
ただし、すべての口コミを鵜呑みにせず、複数の情報源を参考にすることが重要です。
費用
インビザラインの治療費は、歯科医院によって異なるため、費用の内訳をしっかり確認することが必要です。
通常、全体矯正では70万~100万円程度、部分矯正では30万~60万円程度が相場とされています。
しかし、その他の費用が発生するかどうか(再診料・調整料・リテーナー費用など)も医院によって異なるため、トータルの費用を比較することが大切です。
また、デンタルローンや分割払いの対応があるかどうかも、無理なく治療を受けるためのポイントとなります。カウンセリング時に明確な費用説明をしてくれる歯科医院を選ぶと安心です。
インビザラインで歯列矯正をご検討中の方は、高知市の「アポロニア歯科クリニック」へご相談ください
高知市でインビザラインによる歯列矯正をお考えの方は、「アポロニア歯科クリニック」へご相談ください。
当院では、インビザラインでの矯正治療を行っており、患者様一人ひとりの歯並びやお悩みに合わせた最適な治療計画をご提案いたします。
「インビザラインで矯正したいけれど、自分の歯並びに適応できるのか知りたい」「治療期間や費用について詳しく相談したい」など、矯正に関するご質問がございましたら、ぜひ一度カウンセリングにお越しください。
経験豊富な歯科医師が丁寧に診察し、治療の流れをわかりやすくご説明いたします。
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