透明で目立たないマウスピース矯正の代表であるインビザライン。その魅力は高いものの、「痛いのでは？」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。実際、治療中に多少の痛みを感じることがありますが、多くの場合は短期間で落ち着きます。
本記事では、インビザラインの痛みの原因や対処法、ワイヤー矯正との違いについて詳しく解説します。治療を検討中の方は、ぜひご覧ください。
インビザラインは痛い？
ワイヤー矯正との痛みを比較
インビザライン矯正は、歯並びを整えるために歯を少しずつ動かす治療法です。そのため、多少の痛みを感じることがあります。しかし、この痛みは「歯が動いている証拠」ともいえるもので、矯正治療には避けられない現象です。
インビザラインの痛みは、主に新しいマウスピースを装着した直後に発生しやすく、多くの場合は2～3日、長くても1週間程度で軽減します。
一方、ワイヤー矯正は歯の表面に固定したブラケットとワイヤーで歯を動かすため、装置が口内に接触して痛みや違和感を引き起こすことが少なくありません。
また、装置の調整ごとに強い圧力がかかるため、痛みの程度が強くなる傾向があります。ワイヤー矯正と比べると、インビザラインは、薄い透明のマウスピースを使用するため、装置そのものによる痛みや口内炎のリスクが少ないのが特徴です。
さらに、インビザラインはマウスピースを一週間ごとに交換しながら少しずつ段階的に歯を動かすため、ワイヤーのように強い力がかかりにくく痛みが緩和されやすいです。
痛みの程度や頻度を考慮すると、インビザラインはワイヤー矯正よりも身体的負担が少ない治療法といえるでしょう。ただし、痛みの感じ方には個人差があるため、心配な点があれば担当の歯科医師に相談してみることをおすすめします。
インビザラインが痛い原因は何？
インビザラインは従来のワイヤー矯正より痛みの少ない矯正治療ではありますが、痛みを伴うこともあります。
具体的にはどのような場面で痛みが生じるのかを以下で具体的にご説明いたします。
マウスピース矯正にまだ慣れていない
インビザライン治療を始めた直後は、マウスピースを装着すること自体に慣れていないため、違和感や痛みを感じることがあります。マウスピースは歯全体にフィットするように装着するため、圧迫感が初期段階では強く感じられる場合があります。この痛みは、数日から1週間程度で慣れることがほとんどです。
また、口内に異物がある感覚が続くと無意識に舌や頬で触れてしまい、口内が軽く傷つくこともあります。矯正中は歯や周辺組織が敏感になっているので、慣れるまでの間、柔らかい食べ物を選ぶなど、負担を軽減する方法を取り入れると快適です。
新しいマウスピースで歯に圧力がかかっている
インビザライン矯正は、一週間ごとに新しいマウスピースに交換することで歯を少しずつ動かしていきます。新しいマウスピースは、前回よりも少し違う形をしており、歯を動かすために適切な圧力をかける設計になっています。
この圧力が、装着直後に痛みとして感じられることがあります。ただし、この痛みは歯が動いている証拠であり、治療が計画通り進んでいるサインともいえます。どうしても痛みが気になる場合は、鎮痛剤を短期間使用するなどして対処することが可能です。
顎間ゴムによって歯への圧力が強まっている
インビザライン治療では、場合によっては顎間ゴムという補助装置を使用して歯や顎の位置を調整することがあります。このゴムは上下の歯を跨ぐように取り付け、矯正力を補強する役割を果たします。
しかし、顎間ゴムがかかることで歯や顎関節に強い圧力が加わり、痛みや違和感を感じることがあります。この痛みは特に初期段階で強く感じられることが多いですが、数日から1週間程度で軽減します。
歯科医師からゴムの装着時間や方法を正確に指示されるため、これを守ることで治療計画とのズレを少なくしながら治療を進められます。
マウスピースやアタッチメントが口内に引っかかっている
インビザライン治療では、歯の動きをサポートするために歯にアタッチメントと呼ばれる突起物を取り付けることがあります。このアタッチメントやマウスピースの端が口内に引っかかり、頬や舌、歯茎を刺激して痛みを引き起こすことがあります。
このような場合は、歯科医師に相談し、マウスピースの辺縁を調整してもらうことで解決することが可能です。また、気になるところに保護用のワックスを使用することで、口内が刺激されるのを防ぐこともできます。
歯根膜が敏感になっている
インビザライン矯正では、歯を動かす際に歯根膜に圧力がかかります。歯根膜は歯を支える組織であり、圧力に敏感です。このため、特に歯の移動が始まる初期段階では、歯根膜の反応による鈍い痛みや違和感を感じることがあります。
この痛みは一時的なものであり、歯が新しい位置に慣れるとともに軽減します。痛みが続く場合や強い場合は、歯科医師に相談することで、必要に応じた対処を受けることができます。
抜歯による痛み
矯正治療の一環として抜歯が必要になる場合、抜歯後に痛みを感じることがあります。特にインビザラインでは、抜歯後にスペースを活用して歯を移動させるため、抜歯部位に圧力がかかる場合があります。
抜歯後の痛みは数日から1週間程度で治まることが一般的ですが、傷口のケアが不十分だと治癒が遅れることもあります。抜歯後は、歯科医師の指示に従い、適切なケアを行うことで痛みを最小限に抑えることができます。
IPR処置による痛み
IPR（Interproximal Reduction）とは、歯と歯の間を少し削ることでスペースを作り、歯の動きをスムーズにする処置です。
この処置自体は短時間で行われ、歯に問題は起こらないとされていますが、処置後に歯の間が敏感になり、一時的な痛みや違和感を感じる場合があります。
処置後の歯が落ち着くまでは、硬い食べ物を避けるなどの工夫をすることで、痛みを軽減することが可能です。処置後に痛みが続く場合は、歯科医師に再度確認してもらいましょう。
インビザラインが痛いときはどうしたら良い？
痛み止めを服用する
インビザライン矯正中の痛みが気になる場合、一時的に痛み止めを服用するのが効果的です。特に、新しいマウスピースに交換した直後の痛みや圧迫感に対しては、鎮痛剤が有効です。一般的な鎮痛剤で十分対応できることが多く、服用する際は薬の使用説明書をよく読み、適切な量を守ることが重要です。
ただし、痛みが強すぎたり長引く場合は、薬に頼りすぎず早めに担当の歯科医師に相談することをおすすめします。痛み止めはあくまで一時的な対策として活用しましょう。
できるだけ柔らかい物を食べる
痛みを感じる間は、柔らかい食べ物を選ぶことで歯や顎への負担を軽減できます。例えば、スープや煮込み料理、ヨーグルト、豆腐などの食材がおすすめです。
一方で、硬いものや粘り気のある食べ物は避けたほうが良いでしょう。これらは歯に過度な力を加え、痛みを悪化させる可能性があります。また、食事後は口腔内をしっかり清掃し、マウスピースを清潔に保つことも大切です。
適切な食材を選ぶことで、痛みを軽減しながら日常生活を快適に過ごすことができます。
一つ前のマウスピースに戻す
新しいマウスピースを装着した際に痛みが強すぎて耐えられない場合、一つ前のマウスピースに一時的に戻すという方法があります。この方法は、特に歯の動きが急激な場合や、歯茎や歯根膜が強い圧力に慣れていないときに有効です。
ただし、自己判断で戻すのではなく、担当の歯科医師に必ず相談してください。
一時的に戻しても治療計画に支障がない場合もありますが、無断で変更すると治療が遅れる原因となる可能性があります。
矯正用ワックスを使う
マウスピースの辺縁やアタッチメントが頬や舌、歯茎に当たって痛みを引き起こす場合、矯正用ワックスを使うと効果的です。このワックスを当たる部分に適切に貼り付けることで、摩擦を軽減し、口内の傷や痛みを防ぐことができます。
矯正用ワックスはドラッグストアや歯科医院で簡単に入手できるため、手元に常備しておくと便利です。使用する際は、口内とマウスピースの表面を清潔に保つことを心掛け、衛生的に使用することが重要です。
担当医に相談する
痛みが続いたり、対処法を試しても改善しない場合は、担当の歯科医師に相談することが最も重要です。受診することで痛みの原因を特定し、適切な調整やアドバイスを行うことができます。
場合によってはマウスピースの調整やアタッチメントの位置修正、治療計画の見直しなどが必要になる場合があります。痛みを我慢することでお口の中のトラブルを見逃し、治療の遅れにつながることもあるため、早めに相談し、安心して治療を進める環境を整えることが大切です。
インビザラインが痛いのではと不安な方は、高知市の「アポロニア歯科クリニック」へご相談ください
高知市にある「アポロニア歯科クリニック」では、インビザライン矯正を専門的に行っており、多くの患者様の不安や疑問に寄り添った治療を提供しています。
インビザラインは、従来のワイヤー矯正に比べて痛みが少ないと言われていますが、治療に対して不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。当院では、治療開始前に丁寧なカウンセリングを行い、患者様のご希望やお悩みに合わせた治療計画をご提案します。
初回相談は無料ですので、「痛みが心配」「治療の流れを知りたい」といった方も安心してお問い合わせください。
Webでのご予約を承っておりますので、お気軽にご連絡ください。
